2007年11月12日

氷の華/天野節子 ★★★☆☆


結婚12年の隆之と恭子は、誰もが羨む夫婦生活を送っていた。
ある日、恭子のもとにかかってきた、夫の愛人と名乗る女からの電話。
そこで告げられた事実が、彼女を殺人へと駆り立てる。
計画通り犯行に及んだ恭子だったが、ある疑念を抱きはじめる。
私が殺したのは、本当に夫の愛人なのか・・・。
そして、もうひとり。
この事件を不審に思うベテラン刑事・戸田。
二人の壮絶な闘いが始まる・・・。(帯より)


<妻は本当に知らないのです>

まるで、夏樹静子さんの作品を読んでいるような気分になりました。
読み応え抜群です。

恭子はとてもプライドが高く、育ちは良いのに心が豊かではないという、「嫌な女」なのですが、ページが進むごとに魅力的に思えてきました。
終盤は、完全に応援してましたから。

電話中に横目で刑事の行動を気にするシーンなど、さりげないけれど目に浮かぶような描写が多くて、まるで脚本を読んでいるようでした。

奇抜なトリックは使われていないし、決してスマートな展開ではないのですが、先が気になって仕方がない。
ミステリとしても心理サスペンスとしても楽しめる作品でした。
真相に触れています。
posted by めみ at 13:47| Comment(6) | 天野節子