 結婚12年の隆之と恭子は、誰もが羨む夫婦生活を送っていた。 ある日、恭子のもとにかかってきた、夫の愛人と名乗る女からの電話。 そこで告げられた事実が、彼女を殺人へと駆り立てる。 計画通り犯行に及んだ恭子だったが、ある疑念を抱きはじめる。 私が殺したのは、本当に夫の愛人なのか・・・。 そして、もうひとり。 この事件を不審に思うベテラン刑事・戸田。 二人の壮絶な闘いが始まる・・・。(帯より)
<妻は本当に知らないのです>
まるで、夏樹静子さんの作品を読んでいるような気分になりました。 読み応え抜群です。
恭子はとてもプライドが高く、育ちは良いのに心が豊かではないという、「嫌な女」なのですが、ページが進むごとに魅力的に思えてきました。 終盤は、完全に応援してましたから。
電話中に横目で刑事の行動を気にするシーンなど、さりげないけれど目に浮かぶような描写が多くて、まるで脚本を読んでいるようでした。
奇抜なトリックは使われていないし、決してスマートな展開ではないのですが、先が気になって仕方がない。 ミステリとしても心理サスペンスとしても楽しめる作品でした。 | |