 主婦の典子は、娘との関係がうまくいかないことで悩んでいた。 そんなある日、典子のもとに、中学時代の交換日記が届く。 差出人の名前はないが、最後に日記を書いていたのは、メンバー4人の中でリーダー格だったハセジュンこと長谷川淳子だった。 ところが、テレビで淳子が他殺体で見つかったとのニュースが。 1週間も前に殺された淳子が、日記を送れたはずなどない。 これは誰かのたちの悪いいたずらか、それとも・・・?
<友達って言うのかな、それ>
あまり興味のなかった新津作品。 評判が良いので読んでみることにしました。
殺人事件が問題ではなく、被害女性の友人だった3人の女性の生活を中心に描かれています。 学校へ行きたがらない中学生の娘を持つ典子(ノリ)。 45歳にして1歳半の娘を持つシングルマザーの明美(アケ)。 子供が結婚や大学進学で家を離れ、自分勝手な夫と2人で暮らす久美子(クミ)。 中学時代、リーダーシップがあり、活発で成績がよく、人望も厚かった淳子(ハセジュン)。
人物描写が見事です。 細かい心の動きまで描かれていて、とことんリアル。 全く立場は違うのに、不思議となぜか共感できるのです。
それぞれの悩みはそれぞれ深刻なのですが、一番興味深かったのが久美子のケース。 彼女の夫が強烈で、外面だけは良く、久美子を実に回りくどい方法で追い詰めていくのです。 モラルハラスメントという言葉はよく聞くけれど、こういう人が実際にいると思うとゾッとします。 だからこそ、最後の久美子の決断はこちらもスカッとさせられました。
事件のオチはともかく、読み応えがありました。 少し儲けた気分。 | |