 フリーライターの天瀬とカメラマンの町田は、「奇跡の泉」の取材のため、岐阜県の暮枝という集落に向かう。 そこで起こる連続殺人。 大地主である羅堂一族を狙う殺人者は一体?
図書館の予約本がなかなか回ってこない、魔の停滞期間に突入。 麻耶作品と同様、なかなか新作の出ない殊能作品を再読することにしました。
<そやから、この犯人もわらべ唄に見立てて人殺しを・・・> <そんなことして、なんになるんです?> 石動は両手を広げて、村人たちを見回すと、大声で叫んだ。 <誰もろくに歌詞すら覚えてないのに!>
殊能作品で一番好きなのは登場人物のキャラ設定。 特に、短気の出羽と村長・藍下との関係が絶妙で、これが再読したいと思った一番の理由です。 他にも、宿泊先の奥さんに頼まれ一生懸命草むしりを手伝う、パンクロッカー風の町田。 代表という立場を嫌がりながら、困っている人の力になりたいと思っている保龍。 どこか愛嬌があって憎めない登場人物たちのおかげで、快適に読み進めることができるのです。
今回、再読してみても、それぞれのネタには意外性があって好みでした。 大技トリックが無いことで、全体的な印象が薄いのでしょうね。 とても悲惨な真相なのに、あっさりした読後感でした。
色々な人物の視点で物語が進むのも、巧妙に伏線が張られていて面白いのですが、最終的に主人公・天瀬の存在が薄くなってしまってます。 天瀬と窓音の関係も、お互い惹かれ合っているのか、天瀬は何を苦悩しているのか、初読時と同じモヤモヤ感が残りました。
芸術論が多いので退屈もしますが、やっぱり好きなんですよね。殊能作品。
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たかじょう > ありますよね〜、停滞期間。でもそこで再読で殊能作品、しかも『美濃牛』を選ぶとは渋いですね(笑)。かなり前に一度読んだきりなのでかなり忘れていますが、たしかに地味でしたが好みだったのを覚えています。私も再読しようかなぁ。 (2006/11/21 09:21) めみ > たかじょうさん、実は麻耶作品と迷ったのですが(←それもどうかと)、読みやすい方を選びました(笑)。私も内容をほぼ忘れていましたが、意外なくらい楽しめましたよ♪小ネタに力を入れすぎて最後は尻つぼみになってしまった、ってトコロでしょうか・・・。雰囲気も良いですし、たかじょうさんの停滞期間にはぜひ☆ (2006/11/21 18:20) | |