2008年01月10日

ナナフシの恋/黒田研二 ★★☆☆☆


「新しい教室で待ってます」
呼び出しメールの発信者は自殺を図り、意識不明の重体で入院中のクラスメイト・麻帆だった。
不審に思いながらも教室に集まる男女6人。
消えた携帯電話、移動した教卓、教室に転がる消火器など自殺未遂現場に残された数々の謎。
自分たちを集めたのは・・・?
事件の真相に同級生たちが迫る!(本書あらすじより)


久しぶりの、くろけん作品。
好みの設定なので、ワクワクして読み始めたのですが・・・。
いつものステレオタイプのキャラは嫌いではないけれど、さすがに粗雑なのでは・・・。
重要な人物の性格や心の動きが、最後までちぐはぐに感じました。
ストーリーに新鮮味はないし、真相も脱力気味だし、青春小説としてもミステリとしても、モヤモヤした読後感でした。
真相に触れています。
posted by めみ at 14:24| Comment(0) | 黒田研二

2006年02月11日

幻影のペルセポネ/黒田研二 ★★★★☆


気鋭のプログラマー各務秀則は、なぜ殺されたのか?
大手プロバイダ・パルネットが運営する、大人気PCゲーム「ヴァーチャル・プラネット」。
ユーザーはゲームの舞台である惑星<ペルセポネ>の住人となり、コミュニティを築いていく。
尊敬する先輩の死の謎を解くため、<ペルセポネ>にログインした来栖正孝は、秀則が<ペルセポネ>で操っていた分身『ノリリン』もまた仮想世界の中で惨殺されていたことを知る。
やがて<ペルセポネ>の美少女『メグ』とともに犯人探しを開始した来栖を、虚実の世界を往来する巨大な悪意が襲う!


本書はくろけん作品の中でも評判が上々とのことなのですが、そんなに期待せずに(笑)手に取りました。
元々RPGゲームは好きなので、<ペルセポネ>内の操作方法に少しワクワク。
逆に、ゲームをしない人は全く面白くないのでは・・・?

ゲームがテーマの作品で、虚実が入り乱れるとくると、最高傑作はやっぱり「クラインの壺」。
なので、似たような内容だったら嫌だなぁと危惧していましたが、なんのその。
こちらは匿名性の高いPCゲームというのがミソで、セキリュティの問題やパスワードの取り扱いなど、その危険性を呼びかけているような印象を受けます。
ネットサーフィン好きの私としては、まさに他人事ではない内容でした。

終盤より少し前に、1つのトリックが判明するのですが、このアイディアはすごい!
思わず「ホー!!!」と感嘆。
こんなテがあったなんて!

ただ、真相解明のくだりはものすっごく説明臭いです。
読むのも面倒なのですが、これがキチンと整理してみると意外に面白い。
1つの結果にいくつもの要因が重なっているあたりが巧いなぁ。

何と言っても素晴らしいのはエピローグ。
くろけん作品でじ〜んとするなんて、期待してなかっただけに効果倍増!
プロローグをしっかり受け止めるラスト。
読後感の良さで星4つです。
posted by めみ at 17:11| 黒田研二

2006年01月15日

霧の迷宮から君を救い出すために/黒田研二 ★★★☆☆


高原に建てられた災害用のシェルター。
その近くで「僕」は暗闇の中、何者かに襲われて崖から転落し、頭を打った。
包帯が取れたとき目の前に広がったのは、一面、白い霧の世界。
脳を損傷し、動くものを認識できなくなってしまったのだ。
そして、密室のシェルターの中からは女性の死体が発見されて・・・。(カバー裏より)


くろけん作品は細かい伏線がポイントなので、今回も必死になってチェック。
しかし、それが一体どこにつながるのかはやっぱり解らず、解明時には「ほぉ〜」とただ感心するばかりでした。

動くものがすべて霧になるという設定と、その説明(顔自体を動かさなくても、目や鼻などを動かすとのっぺらぼうになってしまう、など)が、不謹慎にも「面白いなぁ」と思ってしまいました。
でも想像以上に不便でしょうね。
そんな状態なのに、事件の真相を探ろうと1人でバスに乗ったり林の中を歩いたり・・・。
「ゆっくり寝てなよ〜」と、ハラハラ。
シェルターの内部構造と主人公の症状の絡ませ具合がとても上手です。

この結末には驚きました。
作中、「ちょっと良い話」も交えているのに、まさか、こんな終わり方をするとは・・・。
でも、この意外性はくろけんさんっぽいかも。
ダークですが、好きです。

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たかじょう > くろけんさん、私も止まっていますね。読みたい本が多すぎて!気にはなっているのですが。この作品も緻密な伏線がはりめぐらされているのですね。う〜ん、でもやっぱり後回しかな(笑)。くろけんさん、ごめんなさい!!! (2006/01/16 08:30)
めみ > たかじょうさん、くろけん作品はオーソドックスといいますか、私にとってのミステリの楽しみを思い出させてくれます。なので、他の著者の作品と比べると、読んでいる間のワクワク感が結構高めなのです。たとえ『傑作』が無かろうとも・・・っ(笑)。たかじょうさんも、他に『コレ!』という読み物がないときに手に取られると、予想以上に楽しめますよ♪ (2006/01/16 09:33)
ときわ姫 > 初くろけんさんがこれで、私は良かったと思います。このダークさは結構好きです。主人公の症状がカギになっているのがすごくうまいと思いました。 (2006/01/16 14:14)
めみ > ときわ姫さんも許容範囲内のダークさだったのですね。良かった♪トリックは見事でしたね。シェルターの内部の描写はいかにも怪しかったのですが、結局見抜けませんでした。よくこんなアイディア思いつくなぁ〜。 (2006/01/16 18:51)
posted by めみ at 16:40| 黒田研二