ミステリ中心の読書メモ。コメントは何気に承認制です。
2008年06月30日
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 大学受験に失敗し自殺した裕一は、気付くと断崖絶壁にへばりついていた。 頂上に登りつめたと思ったら、そこには3人の男女が暇を潰していた。 元・極道の八木、元・会社経営者の市川、元・家事手伝いの美晴。 4人が揃った時、上空から神様が降りてきてこう命令する。 「地上の時間で7週間。100人の自殺者の命を救うのだ。」 成功した場合、天国へ行くチャンスを与える、と・・・。
<これじゃあ、話が山手線だわ!>
キャラクターがとても愉快で、特に元・極道の八木は最高でした。 救助対象者が酷いマイナス思考に陥っている時に、メガホンを使って叫び、必死に助けようとするのですが、その思考の乱し方が独特で笑ってしまうのです。 救助対象者には救助隊の姿は見えないので、「あれ?なんで急にこんなこと思ったんだろう?」と戸惑う姿も可笑しい。
全体的にはとても良い話だけど、少し物足りないなぁ。 いじめられている少年と育児ノイローゼの母親の救助にはグッときましたが、人数を稼ぐためのその場しのぎの解決のようにみられるケースも多かったかも。 救助対象者が少人数で、それぞれもっと濃いストーリーだったら感動できたかもしれません。
「未来が定まっていない以上、すべての絶望は勘違いである」
これはとても良い言葉でした。 | |
posted by めみ at 09:30|
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高野和明
2007年08月02日
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 都会の闇を生きてきた悪党・八神俊彦は、運命の一日を迎えるはずだった。 生き方を改めるため、自ら骨髄ドナーとなり白血病患者の命を救おうとしていたのだ。 ところがその日、都内で未曾有の無差別大量殺人が発生。 大都市・東京は、厳戒態勢に突入した。 そして友人の死体を発見した瞬間から、八神の必死の逃走劇が始まった。 警察、謎の集団、正体不明の殺戮者から逃げ切らなければ、八神の骨髄を待つ白血病患者が死ぬ。 八神は生き残れるのか? 謎の殺戮者・グレイヴディッガーの正体とは?(帯より)
<どうして一駅ずつ近づいてくるのよ?牛歩戦術?>
ミステリとしてではなく、エンターテイメントのジャンルで大好きな作品。再読です。 逃走劇なのに、八神のユニークなキャラのおかげで、ハラハラよりもワクワクさせてくれます。 彼の迷台詞に何度吹き出したことか。 幾重にも絡み合う謎と、スピーディな展開、どれを取ってもひらすら好み。 でも、真相が・・・。 『13階段』が傑作なだけに、ミステリ面はどうかと思いますが、軽く読める点では、本書の方が好みです。 再読なのに、夢中になりました。 やや甘めの満点評価です。 | |
posted by めみ at 23:31|
高野和明
2007年06月19日
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 「6時間後に君は死ぬ。」 街で出会った見知らぬ青年にこう告げられた美緒。 江戸川圭史と名乗るその青年は、自分には予知能力があり、他人の未来の映像が浮かんでくると語る。 美緒は自分の「運命」を変えることができるのか?
<明日は、きっといい日だよ。>
タイトルから、タイムリミット系小説かと想像していたら、どれも心が温かくなる良いお話でした。 「6時間後に君は死ぬ」ラストが良い。 「時の魔法使い」 「恋をしてはいけない日」途中でオチに気付いたけれど面白かったです。 「ドールハウスのダンサー」最後のステージに感動。 「3時間後に僕は死ぬ」「6時間後〜」のラストが気に入ってたのに、これがその続編で少しがっかり。
結構考えさせられるテーマなのに、全体的に薄味なんですよね。 『夢のカルテ』と同様、ストレートすぎる結末も気になるし。 小説より、映像化して欲しいかも。 次は超サスペンスフルな作品が読みたいです。
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ゆんゆん > 私はこの題名で少し引いてしまったのですが、短編集で心温まるお話だったとは・・・今度は手にとってみたいと思います。 (2007/06/20 12:33) めみ > ゆんゆんさん、確かに誤解されやすいタイトルですね(笑)。とてもハートフルで読後感の良い短編集でしたよ。なかなか評判も良いみたいなので、機会があればぜひ♪ (2007/06/20 23:31) | |
posted by めみ at 23:11|
高野和明
2005年12月28日
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 襲撃事件に遭遇した麻生刑事は、夜毎の悪夢に苦しめられていた。 心理療法を受けようと決心した彼は、来生夢衣という不思議な雰囲気をたたえた女性カウンセラーと出会う。 やがて麻生は、夢衣に特殊な力があることを知る。 彼女は他人の夢の中に入ることができるのだ。 夢の力を信じた二人の愛の物語。(帯より)
高野作品は他に『13階段』と『グレイヴディッガー』を既読。 この作品はご友人の阪上さんと共同でストーリーを作成したそうです。 心理療法がテーマなので、阪上さんはその分野の人かと思ったのですが無関係でした。
夢衣と健介の交互の視点で話は進むのですが、とても読みやすく、2人の距離が縮まる様子、嫉妬や焦りが手に取るように伝わります。 文章もとても女性的で柔らかく、癒しの雰囲気も抜群に良いです。
4章で構成されていて、それぞれ別の事件が起こります。 カウンセラーの仕事についても、興味深く読むことができました。 心理療法では、クライエントがカウンセラーに(誰かの面影を見ることにより)好意を抱く『恋愛転移』という現象が起こるそうです。 もちろん、その立場が逆になることも。 夢衣は、自分の想いが恋愛転移(まがい物の愛)なのではないか、だとするといつか辛い別れが訪れるのではないか、という不安に駆られます。 そして、もし転移しているのだとすると、夢衣は健介に誰を重ね合わせているのか、健介の「守らなければ」という意思は何が原因となっているのか。 これが全編に共通する謎となり、最終章で明らかになります。 焦りすぎたのか、少し拍子抜けの真相でしたが。
読書前に、癒しの物語だという情報を仕入れて、しっかり泣く準備をしていました。 しかし・・・期待が大きすぎたのか、それとも長編だと思っていたからか、少し不満が。 評判はとても良いみたいなので、私の感覚の問題だと思うのですが・・・もっと感動できると思ってたのですよね・・・。 一番気になったのは、各章で発生する事件の扱いが軽く感じられたこと。 夢衣の治療がメインで、そのために用意された事件なのだから仕方ないのでしょうが。 でも、その治療法にも特に新鮮味が感じられないのは残念。 似たような設定なら『製造迷夢』の方が好みです。
でも、題名の『夢のカルテ』はぴったりでした。 とても透明感のある作品です。 | |
posted by めみ at 16:29|
高野和明
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