2008年02月09日

The Book/乙一 ★★★☆☆


「ジョジョ」20周年を記念して、乙一渾身の小説化。
「週刊少年ジャンプ」「ウルトラジャンプ」誌上で絶大な人気を誇る荒木飛呂彦氏の長期連載『ジョジョの奇妙な冒険』を稀代の若手作家乙一氏が構想・執筆に2000日以上をかけ、渾身の小説化を実現。(7&Y本の内容より)


<きみは感じたことないか、ストーリーの力を>

面白かったです!
普通に乙一の作品でした。

「ジョジョ」を未読なので、どのあたりがオリジナルなのか分からないのですよね。
もっと近未来的なイメージがあったので、こんな普通の町が舞台なの?と、とても意外でした。

コロコロと変わる視点、少しずつ繋がっていくストーリーにドキドキの連続。
やっぱり、ひらがなが多いけれど、先が気になって一気読みです。
終盤のスタンドを使っての戦いは、漫画の方が迫力があるのかも・・・。
ラストも救いがあるのかないのか・・・なんとも言えない後味が残りました。

装丁も素敵だし、飛び出すイラストはお洒落。
漫画も読んでみたくなりました。
posted by めみ at 14:48| Comment(2) | 乙一

2006年07月24日

とるこ日記/定金伸治・乙一・松原真琴 ★★★★☆


j−BOOKSのサイトで2005年2月〜6月に連載された、自称・ダメ人間3人のトルコ旅行記。
web連載時から読んでいたのですが、あまり画面を長時間見るのが苦手なので書籍化を待っていました。
しかし、web上ではクリックして読めたコメントが次ページにずらっと書かれてあるので、とても読みにくくて残念。
本文はほぼそのままですが、時々定金さんの妄想小説が挟まれていて嬉しいです。

3人の中で作品を読んだことのある作家は乙一だけなのですが、他の2人のブログは2年ほど前からチェックしていました。
定金さんの自虐性や妄想癖は乙一に輪をかけて凄まじく、今回、彼が主な文章を担当しているため、もう笑いの連続。
先輩作家たちの手前か、マツバラさんが大人しすぎて少し物足りなかったかな。

乙一曰く、この作品は「引きこもりが海外に連れて行かれたらどんなふうに引きこもりが悪化するのかという興味深い実験の結果発表」とのこと。
そんな3人なので、移動の間も会話は一切なく、ゲームをしたり本を読んだり、それぞれの殻に閉じこもっている様子がリアルです。
そして、トルコ旅行の失敗談、またはどうかしている会話が満載。
なにしろ、「お金をぼられた」「デジカメを掏られた」・・・「タモリさんのこと」「パンツのこと」・・・と、脱線すること甚だしいのです。

帰国直後、「今から打ち上げでも?」と誘うと「たまっているビデオを見ないといけないので」というものすごい理由で去っていったマツバラさん。
その夜、「トリビアの泉」で素晴らしいトリビアを知り、「この旅行の中で間違いなく一番感動した!」と会話する定金&乙一。
よく3人とも無事に帰ってこれたものです・・・。

巻末の乙一書き下ろし小説『毒殺天使』は必読です。
たった数ページに黒い切なさがぎっしり詰まってます。やっぱりすごいよ・・・。

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すい > めみさん、こんばんは〜。私はこの連載の存在も本の発行も知らなかったのですが、こちらに少し載っている端々を見るだけでものすごく面白い!私も乙一さん以外読んだことはないのですが、かなり興味が沸きました!
作家さんのブログもチェック入れてみようかな。 (2006/07/24 23:42)
ときわ姫 > 図書館に入っていたので、さっそく予約しました。楽しみです。 (2006/07/25 11:08)
あかつき > はじめまして。私は今これ読んでいるとこです。・・・ネットではブログみたいな感じでいいんでしょうが、本にしたら読みづらい!ので、全く読むペースが早くなりやがりません・・・。あと図書館で借りたので裏表紙の双六が見れなくて残念です・・・。 (2006/07/25 12:23)
めみ > すいさん、こんばんは♪こんな調子でトルコに全く関係のない小ネタが満載ですよ〜。ゆる〜い3人のゆる〜い会話が何気にツボでした(笑)。
定金さんのブログは笑えますよ〜。乙一のあとがきがお好きな方ならきっと楽しめます。またぜひ♪ (2006/07/25 20:27)
めみ > ときわ姫さん、面白いのですが難点がありまして、あかつきさんの仰る通り非常に読みにくいのです。忍耐が必要かもです〜。 (2006/07/25 20:38)
めみ > あかつきさん、はじめまして♪私はネットで全文読んでいたにもかかわらず、時間がかかりましたよ〜!本文と補足がお互いに邪魔してやがりますよね。これは絶対構成ミスです。どうか最後まで頑張ってください!私も図書館で借りたのですが、カバーが外されて中に挟んでありました。しかし、トライする余力は残ってませんでした。 (2006/07/25 20:56)
posted by めみ at 18:18| 乙一

2006年07月08日

銃とチョコレート/乙一 ★★★★☆


<たしかにあいつはいやなやつだ。でも死んでいいってほどじゃない。>

イラストがとても綺麗なのですが、かなり不気味です。
一番ゾッとしたのが、主人公の(可愛らしいとされている)母親のイラストというのが何とも・・・。

少年・リンツが見つけた古い地図。
これはもしかして、怪盗ゴディバが隠した宝の地図なのでは?
リンツはみんなの憧れの名探偵・ロイズに相談するのだが・・・。

大絶賛とまではいきませんが、とても楽しませてもらいました。
正義とは?友情とは?
いろんな意味で勧善懲悪にならないところが『鬼神伝』と似ていますが、悪意が明確な分、こちらの方が何倍も残酷。
リンツが移民の混血児という設定からして、最初から不穏な予感があったのですよね。
彼がある裏切りに遭うシーンは衝撃的でした。
やはり乙一は疎外感を描くのが抜群に上手です。

しかし、そんなリンツの相棒がまさかあの人物だとは!
これは全く予想外の展開で、心をわし掴みにされました。
強引なようで、無理を感じさせないストーリー展開は乙一ならでは。
このあたりからスピードが増し、グンと面白くなっていきます。

子供向けを意識したのか、乙一作品には珍しく危機迫るシーンもあり、見所が満載。
(逆に、本領を発揮するならここは絶対残酷な展開にしただろうなぁと感じたポイントも。)
『おもいでサファイア』や『ろくでなしティアラ』のような、宝石類の名前もユニークです。
ドラえもんの道具みたい。

結構早めにメインとなる真相がよめてしまうので、ほぼ終盤までの評価は星3つだったのですが、ラスト数ページで仰天。
大急ぎで星を1つ追加したのでした。
作品の色付けにしか見えなかったエピソードも全て必然性があったのですね。
さすがだなぁ!

あとがきは乙一らしさ全開。
お得意のフィクションかもしれないけど、彼だったら有り得るかもと思っちゃいます。

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ときわ姫 > 「ラスト数ページで仰天」したのはたぶんあれのことかな。私はあれでこの話の地は「黒」って思いましたよ。
あとがき、他の人ならフィクションかもとは思いませんよね。乙一さんだと疑っちゃう。乙一さんならいかにもありそうなエピソードで、だから逆に疑っちゃうんです。 (2006/07/09 15:16)
たかじょう > おお、読まれたのですね!しかも高評価でしたか〜。なかなか書店で見かける機会がないのですが、見かけたら今度こそレジにもって行きますね! (2006/07/09 20:50)
めみ > ときわ姫さん、やはり黒乙一でしたね。それまではパンチが足りないなぁと不満だったのですが、魚の真相で一気に血の気が引きましたよ〜。このあらすじといい、乙一は本当に不思議な人・・・。きっと確固たる独自の世界を持っているのでしょうね。深いなぁ〜。 (2006/07/09 22:30)
めみ > たかじょうさん、買われるのですか!なぜか置いてない書店が多いようで不思議なのですよね・・・。とにかくイラストが強烈で、夜に読むと効果抜群ですよ(笑)。ご感想、お待ちしてますね〜♪ (2006/07/09 22:41)
EKKO > めみさん、読まれましたね〜私も魚の真相は、おどろきました。最後にきとんと黒い部分を主張してくれるあたり、乙一さんらしいと思いました。 (2006/07/10 07:26)
めみ > EKKOさん、乙一作品は本当に最後まで気が抜けないですね〜。油断していた分、「魚」の黒さに驚きましたが、その後祖父が語ったエピソードで読後感が変わるところが巧いですよね。どちらも見事な伏線でした!大人にも子供にも読んでもらいたいです〜♪ (2006/07/10 14:53)
posted by めみ at 18:06| 乙一

2005年08月31日

むかし夕日の公園で/乙一 ★★★★☆

「otsuichi official web site」上での作品です。

<思い出す子供の頃の思い出。あの不思議な体験は一体・・・。>

こっ、こっ、怖かった・・・!
個人的に、この恐怖感は乙一作品の中でぶっちぎりのトップです。
念のため、サウンドOFFで読んだのですが、それでも十分震えました。
ショートショートストーリーなのに・・・。
イラストにも迫力があります。

これは「怪談」ですね。
日常にふと異空間、違和感を感じるテーマとしては、『小生物語』に出てくるエピソードに似てるかもしれません。
ただ恐がらせるだけでなく、公園やその周辺の描写も秀逸です。
子供の頃を思い出して懐かしい気分になりました。
深夜に読んだので効果倍増でした。
やっぱり乙一、すごいです。

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秋峰 桜 > 私も読みましたよ〜!!怖かったですよね・・・。汗
私なら最初の所の髪の毛が出てくる所でもう逃げ出してるはずです。涙 真面目に自分が体験したら絶対怖いですね。 (2005/09/01 13:54)
めみ > 桜さん、はじめまして♪髪の毛、怖かったですよね!!これまた「ニュッ」と出てくるし。手のひらに返事を書くことができる彼は大物ですよ〜。 (2005/09/01 18:01)
posted by めみ at 14:53| 乙一