2008年11月19日

造花の蜜/連城三紀彦 ★★★☆☆


造花の蜜はどんな妖しい香りを放つのだろうか・・・。
その2月末日に発生した誘拐事件で、香奈子が一番大きな恐怖に駆られたのは、それより数十分前、八王子に向かう車の中で事件を察知した瞬間でもなければ、二時間後犯人からの最初の連絡を家の電話で受けとった時でもなく、幼稚園の玄関前で担任の高橋がこう言いだした瞬間だった。
高橋は開き直ったような落ち着いた声で、「だって、私、お母さんに・・・あなたにちゃんと圭太クン渡したじゃないですか」。
それは、この誘拐事件のほんの序幕にすぎなかった・・・。(「BOOK」データベースより)


<愉快、ユカイ、ユーカイ、誘拐>

序盤の誘拐劇はとてもドラマチックな展開です。
何が起こるか全く予想がつかないのですよ。
中盤で明らかになる仕掛けは目新しいモノではないので驚きはありませんでしたが、見せ方が巧いのですよね。
インパクトは『人間動物園』の方が上でした。

連城作品ではいつも情感たっぷりの文章に酔いしれるのですが、今回は結構淡々と読んでしまいました。
あらすじに書かれている魅力的な謎も、あまりにアッサリとした真相で残念。
さらに、取って付けたような最終章のせいで何だか微妙な読後感に。
posted by めみ at 00:16| Comment(0) | 連城三紀彦
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