2008年09月02日

絡新婦の理/京極夏彦 ★★★★☆


理に巣喰うは最強の敵・・・。京極堂、桜の森に佇つ。
当然、僕の動きも読み込まれているのだろうな・・・2つの事件は京極堂をしてかく言わしめた。
房総の富豪、織作家創設の女学校に拠る美貌の堕天使と、血塗られた鑿をふるう目潰し魔。連続殺人は八方に張り巡らせた蜘蛛の巣となって刑事・木場らを眩惑し、搦め捕る。中心に陣取るのは誰か?シリーズ第5弾。(amazonより)


<貴方はそうして世界を勝ち取るの?>

これは良い!
今回も800ページの分厚さだけれど、女学生のパートがとても読みやすく、リーダビリティの高さは『魍魎の匣』レベル。
お寺や宗教も絡んでこないため、薀蓄も少なめなのですよね。
そして、しつこいほど意表を突く展開は驚きの連続でした。

「狂気」がベースとなっているので少し疲れますが、なぜか女性にモテる木場修や、榎さんの大立ち回りなど、見所も満載。
作中でツッコまれている通り、見事な「ご都合主義」の真相なんだけれど、そんなことはどうでも良いのです。
めちゃめちゃ面白かったのです。

ラスト一行にため息。美しい!
以下、真相に触れています。OKな方は【】を反転(ドラッグ)させてご覧下さい。
冒頭から京極堂の憑き物落としが始まるので、相手の女性が真佐子か茜か・・・と予想してたのですよね。
終盤で、あれ?五百子刀自かい!と驚いた後、やっぱり茜だったと。
こんなに緻密な計画を立てれるなんて、どれだけ頭が良いのか。

耕作が葵を殺害したのにはびっくりしたなぁ。
(でも、ダンスはちょっと・・・。)
白粉アレルギーも、まさかそんな真相だとは・・・。

再読すると、中盤まで各章の終わりに挟まれていた会話の男女が誰なのか判明して、スッキリした。
関口の出番がないなぁと思ってたら、冒頭は彼の視点だったのね。
美味しいトコロを持っていくなぁ。
posted by めみ at 13:39| Comment(4) | 京極夏彦
この記事へのコメント
京極堂のシリーズではこの作品が一番好きで、一番読み返していると思います。
一番初めに読んだ京極堂だから、というだけではないと思っていました。
めみさんも気に入られたようで、うれしいです♪
Posted by とも at 2008年09月03日 08:33
ともさんもお気に入りの作品なんですね〜っ(*^_^*)
前作とは違い、取っ付き易い状況下での事件だったからでしょうか。
そして、二転三転の複雑な真相なのに、ちゃんと辻褄が合ってるんですよね〜。
今までの作品の登場人物の名前が出てきた時には慌てましたよ。
もう忘れかけてます(^_^;)急がなくては!
Posted by めみ at 2008年09月03日 12:56
覚えてらっしゃるでしょうか?元本プロにおりました、じょせと申します。

私は京極さんデビューがこの作品で、思わず懐かしい気持ちになり、コメントさせていただきました。
前半は薀蓄祭りで非常に読み進めにくかったのですが、後半、犯人の正体に迫っていくにつれて、思いのほかすらすらと読むことが出来ました。
思い出深い作品の一つです。
Posted by じょせ at 2008年09月19日 11:53
じょせさん、こんにちは☆もちろん覚えてますよ。
本プロメンバーは忘れません(*^_^*)

じょせさんは、これが初・京極作品だったのですね。
このシリーズ、最初はとっつき難い印象ですが、いつの間にか物語世界に入り込んでますよね。不思議。
スリリングな展開にワクワクしてしまいました。
私も、忘れられないくらいインパクトの強い作品です。
Posted by めみ at 2008年09月19日 19:07
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