 宴席の最中だった。 突然部屋の中に入ってきたのは「鬼」・・・祭で使う鬼の面をつけ蓑をまとった「鬼」だった。 鬼はいきなり客に斬りかかり、部屋を飛び出していった。 そして別の部屋に入りこんだところで、幻のように消え去ったのだった。 それから七十年、「鬼」はふたたび現れ、人々を惨禍に巻き込んでいく。 畳みかける不可能犯罪に水乃サトルが挑む。書き下ろし長編本格推理。(本書あらすじより)
<ほら、あれが鬼だよ>
二階堂作品は『私が捜した少年』と『カーの復讐』が既読。 水乃サトルシリーズはこれが初めてですが、あらすじが面白そうだったので読んでみることにしました。
でも残念なことに、横溝風でとても好みの事件なのに探偵役が気に入らないという、『首鳴き鬼の島』を思い出させる作品でした。 序盤の水乃サトルと依頼人の脱力系の会話まで同じ印象。 でも、ミステリとしては『首鳴き〜』の方が上でした。
私は基本的に「連続殺人を止められない探偵」は、ミステリの「お約束」だと思っているので滅多に非難はしないのだけど、今回は水乃サトルの無能さに終始イライラし通し。 しかも真相解明のじれったさといったらもう・・・! ストーリー展開が遅い訳ではないのに、ものすごくストレスが溜まるのですよ。 驚いたのは、最近のミステリとは思えないくらい全く新鮮味が感じられなかったこと。 2時間サスペンスでも、もう少しサプライズが用意されてると思うんだけど。
ファンなら楽しめるのでしょうが、私には水乃サトルの魅力とされる要素がことごとく受け入れられなくて、ラスト一行までドン引きでした。ほんと残念。 | |