2009年07月02日
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 ぼくの彼女は、謎に満ちていた――。 これはあらがえない運命だったのか。幸せを信じる男女に降りかかる、残酷な真実。 書店で真剣に本を選ぶ美しい女性――まるで絵画のような光景に見とれた川端直幸。 友人の紹介でその女性・高野秋と偶然にも知り合う。 やがて始まるふたりの交際。 関係が深まる一方で、秋にちらつく深い闇は消えない。そして、ついにその正体が分かる時がやってくるのだが・・・。(帯より)
<幸せに向かって、まっすぐ進め>
酒好きが集まって謎を語り合うという『Rのつく月には気をつけよう』と似たストーリー。 最終章では、『R〜』のようなサプライズはなく、謎めいた美女・高野秋の過去が明かされます。
1話目の「ふたつの時計」は珍しく納得できるロジックで満足でしたが、「いるべき場所」はもういろんな意味でムリ。 主人公カップルのあまりの行動に呆然となりながらも「この2人はそりゃお似合いだわ!」と腑に落ちました。 思考回路が理解できないので、彼らが真相を解明しても奇妙な後味しか残らないのです。 まぁ、この作品に限ってのことじゃないけど・・・。
どうしよう。そろそろ本気でついていけなくなってきたぞ。 もう卒業かな・・・。 『アイルランドの薔薇』や『月の扉』のような作品はもう出ないのかな・・・。 | |
posted by めみ at 13:42|
石持浅海
2009年06月30日
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 誰もが振り向くような自慢の恋人をエリート医師に奪われてしまった省吾。 あることからこの医師が彼女を殺してしまうと「知った」彼は、全てをなげうって奔走する。 そんな省吾の「執着」に、周囲の人間はあきれ、次第に離れていってしまうのだが・・・。 やがて、事態は思いも寄らない方向へ転じていく。 痛々しいほど真っ直ぐな気持ちだからこそ、つかむことのできた「真実」とは。(本書あらすじより)
<きみにとっては最高の恋だったんでしょ?>
前作『夏の魔法』から3年ぶりの新刊です。 こちらもなかなか切ない物語でした。
普通、事情を知っている読者としてはどんどん軽蔑されていく省吾が気の毒になるはずなのに、省吾も自覚している通り彼の行動に嫉妬や執着という不純さを感じるため、これっぽっちも同情できないんですよね。 この心理描写は巧いなぁと感じました。理不尽さゼロなんですから。
しばらく読んでいると、いくつかのキーワードからややぼんやりと全体図が見えてきたので、仕掛けにはそこまで驚けず。 SFの要素や伏線が、少し浮いているようにも感じました。 でも、真相はなかなか深いんです。 私としてはP282のアノ台詞がもう衝撃的でして。 「うわぁ・・・これって・・・」とやり切れない気持ちで一杯に。 もうなんかタイトルの意味なんていいから、アノ台詞でスパッと終わって欲しかったほど。
案の定、最後まで省吾の好感度は上がることなく、少し冷めた気持ちで読み終わりました。 | |
*ヒトコト(真相に触れています)
posted by めみ at 13:41|
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北國浩二
2009年06月24日
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 運命の13秒。人々はどこへ消えたのか? 13時13分、突如、想像を絶する過酷な世界が出現した。 陥没する道路。炎を上げる車両。崩れ落ちるビルディング。 破壊されていく東京に残されたのはわずか13人。 なぜ彼らだけがここにいるのか。彼らを襲った“P−13 現象”とは何か。 生き延びていくために、今、この世界の数学的矛盾(パラドックス)を読み解かなければならない!(amazon内容紹介より)
<本当に人が消えてる。こんなことって・・・>
展開が速く、さすがのリーダビリティで一気読みでした。 読んでいる間はすっごく面白いのに・・・やっぱり読後感はさほどでもないのですよね。
究極の人間ドラマのはずなのに胸に迫りくるモノが感じられないのです。 展開が速すぎるのか、登場人物に思いを入れ始める前にトラブルに巻き込まれるパターンが多くて、そういうシーンで感動したい私としてはとっても物足りない気分に。 (この作品で印象に残ったシーンって「イブ発言」くらいかもしれない。)
繰り返しますが、読んでいる間はすっごく面白いです。 | |
posted by めみ at 13:38|
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東野圭吾
2009年06月18日
人は、やむにやまれぬ犯罪に対し、どこまで償いを負わねばならないのだろう。 そして今、未曾有の台風が二組の家族を襲う。 最注目の新鋭が描く、慟哭と贖罪の最新長編。(amazon内容説明より)
<ねじ曲がって、もう一回ねじ曲がったんだ―>
『シャドウ』や『ラットマン』よりミスリーディングに対するストレスを感じなかったせいか、ストレートにガツンとやられてしまいました。 道尾作品で1つの真相にこれほど驚いたのって、(評判はあまり芳しくないけど)『片眼の猿』以来かと。 そこからラストに至るまでが長かったので読後感はさほどでもありませんでしたが、インパクトの大きさには満足しました。 素直に面白かったです。 | |
*ヒトコト(真相に触れています)
posted by めみ at 13:08|
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道尾秀介
2009年06月12日
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 天涯孤独な少年・勇介は、急逝した大伯父・如月教授が遺してくれた博物館で秘密裏に行われているあるプロジェクトの存在を知る。 それは―脳死患者と時間旅行を研究する極秘実験。 過去を彷徨う魂を救うため、勇介は学芸員・枇杷とともに、過酷な時の旅へと出発する! 注目の著者が放つ新感覚タイムトラベル・ミステリ。(本書あらすじより)
<なんのために?ふたりを助けるためだ>
以前に読んだ短編と同じ題名なので、続編を加えて一冊にまとめたものだと思っていたのですが・・・加筆修正ですか・・・。 大筋を知っている上にややイメージが変わってたりして、最後まで違和感が残りました。 これなら短編読まなきゃ良かった・・・。
なぜ博物館なのか、それに基づく発想はとても魅力的なので、背景にもう少しページを費やして欲しかったです。 枇杷がボコボコにされ続けて読むのが辛くなったりするのですが、勇介のサンタ事件や、必死の思いで過去から戻ってきたら学芸員たちはのんびりご飯タイムだったとか、愛嬌のあるエピソードにはほんの少し癒されました。
謎解きが複雑すぎてピンとこないのが残念。 斬新なのですがね〜。 | |
posted by めみ at 12:15|
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初野晴
2009年06月09日
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 いじめに遭っている中学2年の太刀川照音は、その苦しみ、両親への不満を「絶望ノート」と名づけた日記帳に書き連ねていた。 そんな彼はある日、校庭で人間の頭部大の石を見つけて持ち帰り、それを自分にとっての“神”だと信じた。神の名はオイネプギプト。 エスカレートするいじめに耐えきれず、彼は自らの血をもって祈りを捧げ、いじめグループ中心人物の殺人を神に依頼した。―はたして是永はあっけなく死ぬのだが、いじめはなお収まらない。 照音は次々に名前を日記帳に書きつけ神に祈り、さらに殺人は続く―。(帯より)
<違う。怖いんじゃない。これは興奮だ>
帯の煽り文句が派手すぎるのでは。 「クラスメイトが次々と殺された」とあるので、デ○ノート並みにバタバタと倒れていくのかと想像していたら、何とストーリーが半分過ぎたところで、やっと第一の殺人が!
予想通りの真相でしたが、終盤の皮肉な展開はさすがでした。 ただ、気が滅入るので再読はしたくないなぁ。 | |
posted by めみ at 12:29|
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歌野晶午
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 山中にひっそりとたたずむ古い洋館―。 三年前、近くの湖で不審死を遂げた実業家朝霞千沙子が建てたその館に、彼女が育てた映画監督峠昌彦が急死したため、朝霞家の一族が集まる。 晩餐の席で公開された昌彦の遺言によると、孤児だったはずの昌彦の実父がこの中にいるらしい。 一同に疑惑が芽生える中、冬雷の鳴る屋外で見知らぬ男の死体が発見される。
<来客を告げるベルが鳴った>
次々と現れる訪問者や警告文、千沙子と昌彦の死の原因、そして新たに発見された死体など、増殖する謎や疑惑がどう展開していくのかはとても魅力的で、真相にもスッキリ納得です。 でも、何か物足りないような印象・・・。 キャラクターに魅力が感じられないのも一因かな。 これが味なのでしょうが、老人の老人っぽくない言葉遣いがだんだんストレスに感じ始めました。 小野寺の存在といい、舞台化すると違和感がなさそうですね。 同じ雰囲気の『木曜組曲』は大好きな作品なので、これは『白光』の後に読んだのが失敗だったのかも。 | |
posted by めみ at 12:15|
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恩田陸
2009年06月05日
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 「この街はどうかしている―」 海沿いに位置する地方都市、真幌では季節が巡るごとに怪事件が起こる。 春にはベランダから突き落とされたはずの男が遠く離れた場所でバラバラ遺体で発見される。夏には新人作家の淡い恋に驚くべき結末が。秋には人気小説家と陰気な刑事のコンビにシリアルキラーが立ちはだかる。冬には大金に目がくらみ兄を殺害した男がその亡霊に悩まされ・・・。 息を呑む展開と周到に用意された驚くべきクライマックス。本格ミステリの実力派四人による渾身のシェアード・ワールド。(本書あらすじより)
<真幌はどうかしています>
ずーっと読みたかった作品が一冊になりました!嬉しい! こんなに好きな作家ばかりの短編集なんて珍しいです。
「無節操な死人」倉知淳 最初から伏線ありまくりなので、真相はすぐに解りました。 ライトな雰囲気で楽しいです。 「夏に散る花」我孫子武丸 新人作家の自嘲気味な様子がとてもリアルでした。 真相も予想できる範囲を超えていて、やや無茶な設定かな?と思いつつも、それが動機となることで切なさが一気に押し寄せました。 「闇雲A子と憂鬱刑事」麻耶雄嵩 相変わらず真面目なんだか笑わせたいのか微妙なテンションに困ります。 事件もあまりパッとしないなぁ〜と思っていたら、ラストはやっぱりの麻耶パワー炸裂! 最初に戻って読み返すとなかなか恐怖です。 緻密なプロットに眩暈がしました。 「蜃気楼に手を振る」有栖川有栖 う〜ん、イマイチかも・・・。 途中までとっても面白かったのに・・・。 そんなのあり?の結末でした。
真幌市という架空の街を舞台にしたミステリです。 リンクはごく軽く、地図もあまり意味はなかったので、特にこの設定でなくても・・・と感じましたが。 ストーリーの面白さから言うと我孫子作品が一番かな。 インパクトと伏線の見事さ&大胆さでは圧倒的に麻耶作品です。 (この中で麻耶さんが一番年下というのが意外だったり。) とっても楽しめました。 | |
*ヒトコト(真相に触れています)
posted by めみ at 10:21|
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アンソロジー
2009年06月02日
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 聡子はカルチャーセンターに通う妹の幸子から4歳になる娘・直子を預かるが、歯医者に行く間留守番をさせていた直子の遺体が庭の土の下から発見される。 当初、直子と2人きりでいた痴呆気味の義父の犯行かと思われたが、その時刻に若い男の目撃情報があり、事件の様相はくるくると変わっていく・・・。
<あの子が殺されたわけを知っているか>
なかなか手を出す気になれなかった作品。でも読んで良かった。 確かに救いは全くなく、とてもやり切れないストーリーなのですが、読む前と後でこれだけ印象の異なる作品は珍しいです。
関係者の告白で次々と明るみになる「殺害理由」。 幼い子供の死に対して悲しむ人間が誰一人いないという状況は、下手なホラーよりよっぽど不気味でした。 読めば読むほど被害者の少女が不憫で仕方がないのに、この違和感のおかげで重苦しさが感じられないのです。
ド派手なサプライズはないし、「最高傑作!」とまでは思いませんが、表現の美しさや二転三転する展開はため息の連続。 やっぱり連城ミステリは別格です。 | |
posted by めみ at 19:51|
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連城三紀彦
2009年05月22日
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 猪丸家に突然、謎の女が現れる。その名は、葦子。 狐狗狸さんのお告げを伝える彼女が後妻に来てから、何かがおかしい・・・。 そんなある日、屋敷の二階で密室殺人が起きた。 惨事の元凶は狐狗狸さんなのか、はたまた・・・。 旧家をおそった凄惨な事件を、刀城言耶が解明する(「密室の如き籠るもの」)。 表題作ほか、全4編収録。シリーズ最新作。(本書あらすじより)
<きっと知らない方がいい>
短編と言うこともあり特別印象に残った作品はありませんでしたが、ホラーとしては満足です。怖かった〜。 『凶鳥の如き忌むもの』が未読なので、少し消化不良の部分もあり。
「隙魔の如き覗くもの」はストーリーが面白くて、一番ゾッとしました。 「首切の如き裂くもの」の、壁の向こうから(ありえない状態で)覗いてたりするのも相当イヤ。 「迷家の如き動くもの」はさすがに小粒なのではと思ったけれど、怪異譚蒐集の旅の途中で謎に出くわすという趣向が好きです。 「密室の如き籠るもの」は想像通りの真相だったので物足りなかったなぁ。 | |
*ヒトコト(真相に触れています)
posted by めみ at 13:35|
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三津田信三
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